細身で押し出しがなく、どこか神経症的な雰囲気があるのでミステリー向きだと思うのだが、なかなか大きな役がまわってこないのは、天辺が薄いからだろうか？
いや、ちがうだろう。 天辺はともかく、存在感が薄い人はなかなか陽の目を見ない世界なのだ。 かくゆう私とて、「人質」、「アクロフォビア高所恐怖症」、「青いドレスの女」、チョイ役だった「マイルズ・フロム・ホーム」ぐらいしか見ていないのだが、これがいずれも水準以上のデキなので、なおさら惜しい気がする。 特に「アクロフォビア高所恐怖症」のカウンセラー役は、彼の持つ怪しげな雰囲気が確実にこの作品を成功に導いていた。 女刑事モーラ・ティアニーの上司であり夫だった「人質」は、個人的にはかなり好きな作品なのでますます無視できない存在だ。