オードリー・ヘップバーン向けに、甘っちょろくアレンジされたらしい「ティファニーで朝食を」で相手役をしたハンサムガイだが、Ｂ級アクションものでの活躍が目立つ。 その代表作が「刑事ニューマン／復讐のレクイエム」の硬派な刑事役である。 ワイロを取ることを拒否している上に、老いた父親をホームに入れているので、薄汚れた部屋でジャンクフードを食うわびしい毎日だが、それでも陽気さを失わないキャラはダンディなイメージの強いジョージ・ペパードとしては出色。
他には脚本に無理があるが、とぼけたユーモア感覚が楽しめる「野良犬の罠」は何度か見直した作品だ。 生い立ちにコンプレックスのある、ドイツ軍将校の戦いを描いた「ブルーマックス」はＡ級のりの作品で見る価値あり。
ＴＶシリーズ「探偵バナチェック」は、彼本来のダンディでユーモラスな味わいがあり、何本か押さえている。 謎解きも凝っていてゲストもそこそこ（ ブレンダ・ヴァッカロも出ていた ）、監督もジャック・スマイト、リチャード・Ｔ・ヘフロンと凄い。 後年のノーテンキアクション「特攻Ａチーム」よりずっと大人の楽しめるものだ。