フランス映画界が生んだスターだが、キザな伊達男と言うより、無口でタフが売り！それもそのはずスペイン系。 その独特の風貌を生かしてハリウッド進出も、やはり、ヨーロッパの風景が似合う人だ。
個人的には、日本でも大ヒットの「グラン・ブルー」より、「ニキータ」の方がずっと好きだ。 「レオン」の凄さについては認めざるを得ないが、カタキ役のゲーリー・オールドマンのクドさは、どうなんだろうか？
連発したアクション、ミステリーものの中では、バンサン・カッセルとのコンビも好調だった「クリムゾンリバー」が、ムード満点で楽しめた。 ジョン・フランケンハイマー監督に期待した「RONIN」はボチボチ！ ここでは、「雇われ浪人」の中でも、知ったかぶりをして恥をかくショーン・ビンの情け無さが出色。 「ミッション・インポッシブル」は単なるアクションの域を出ず、ジョン・ヴォイトの裏切りも、この頃じゃあバレバレ。
異文化コメディ「ＷＡＳＡＢＩ」は期待値ゼロだったが、予想通りのくだらなさ！ それでも、ジャン・レノのお人好し感は生かされていたと思う。
地味編の中では、プロレスラー神父という、一瞬、考えられないシチュエイションながらも、シリアス度１００％の「グラン・マスクの男」が、誰にでもお薦めとはいかずとも内容あり。 プロレスファン感動といかないのは残念だが・・・。
初期の作品だが、ジャン・レノの名を借りた「フレンチ・ノアール 真実と裏切り掟」は、なかなかのデキ！その名の通りノアールムードに溢れた一編で、そこらへんのファンなら見逃すてはない。 ただし、ジャン・レノは主役にあらず。
近作では、ジェラール・ドパルデューとのアクション・コメディ「ルビー＆カンタン」が、小品ながらも、テンポ良く笑えた。 それにしてもハナのデカさよ！ドパルデュー！
「クリムゾン・リバー２ 黙示録の天使たち」は、クライマックスが、まるで、インディ・ジョーンズ乗りのアクションで呆気にとられた。 せっかくの映像美も台無し！ もったいない。 ナチの残党で陰謀を企むのがクリストファー・リー。新作は「クリムゾン・リバー」のジャン・クリストフ・グランジェが原作の「エンパイア・オブ・ザ・ウルフ」での、はみ出し刑事役。 原作を読んでいないので曖昧だが、原作の奥の深さを出そうとしたあまり、ストーリーにまとまりがなくハチャメチャなデキ。 意欲だけは伝わったのだが・・・。 ジャン・レノは類型。
その他、「フレンチ・キス」、「ジャガー」、「ローラー・ボール」、「シェフと素顔と、おいしい時間」、「コルシカン・ファイル」、「ホテル・ルワンダ」、「ダ・ヴィンチ・コード」ぐらいしか見ていないが、タイトルで期待を膨らませた「コルシカン・ファイル」には騙されたあ！