御存知の通り、幅広い芸風を持った人だ。 理由ありニック・ノルティが、野球選手をやめて小さな町に隠れ住んでいると、彼女がふらりとやって来てその町の娼婦になったために巻き起こる事件を、ファンタスティックに描いた「吹きだまりの町」は、ノルティ共々素敵だった。 このあたりを勧めておかんと、私もなめられるし。
監督は、わずかに野球つながりでか「メジャー・リーグ」のデビッド・Ｓ・ワード。 ポイントは原作ジョン・スタインベック、ゆえに文学的である。 ゆえに「メジャー・リーグ」ファンには、お勧めできず。
デビッド・キースの苦悩が空回りした、ハンカチムービー「愛と青春の旅立ち」でも、「大草原の小さな家」出場の過去を持つ苦労人、ルイス・ゴセット・Ｊｒとデブラだけは、かろうじて許そうじゃないか。 どう？
「ブラック・ウイドー」では、悪女テレサ・ラッセルを捜査する役人、「夜霧のマンハッタン」では、検事補ロバート・レッドフォードと組む弁護士役と、さっそうとした役をこなしたかと思うと、どうにもかったるい文芸大作「シェルタリング・スカイ」にも堂々の主演。
初期の「アーバン・カウボーイ」では、スコット・グレンにボコボコにされる若妻役がある。
なお、「デブラ・ウインガーを探して」なるドキュメンタリー映画が、製作されているとの噂あり。 事実上引退のデブラが、ハリウッドの裏側を語っているらしい。 監督は確かアークェット姉妹のうちの一人だったと思うが。