このところ、「クライム＆ダイアモンド」、「ハードキャッシュ」と傑作クライムアクション連発で目が離せない。 不良少年っぽさを残しながらも、さりげなく優しさをみせるニクイ奴だ。
「クライム＆ダイアモンド」の方は、熱烈映画マニアの殺し屋「毒舌ジム」が語り部役を果たす、しゃれっ氣たっぷりな作品。 往年のハリウッド的オープニングのオシャレさには、もうそれだけで充分に得した気分。 伝説の泥棒役でリチャード・ドレイファス。
「ハードキャッシュ」は意表をつく作戦（ 妊娠しているはずのダリル・ハンナのお腹に小人が隠れているなんて・・・ ）で大金を狙う、二転三転アクションもの。 スレイターは出所したばかりの窃盗団のリーダー役で、子連れ。 悪いFBＩ役にヴァル・キルマー！ ここでも、イントロ＆エンディングに顔を出す「移民のホセ」さんがブラックな笑いを誘っている。
少年時代の作品には、ショーン・コネリーとの重厚なミステリー「薔薇の名前」がある。
パトリシア・アークェットにやられたが「トゥルー・ロマンス」が代表作。
他には「忘れられない人」、「カフス」、「告発」、「ブロークン・アロー」、「フラッド」、「ザ・コンテンダー」、「スコーピオン」、「ウィンドトーカーズ」、「ボブ・ディランの頭の中」、「マインド・ハンター」、「アローン・イン・ザ・ダーク」等々。 ここでは「ザ・コンテンダー」、「マインド・ハンター」が作品的には素晴らしい出来！ ただし、スレーターは軽い役どころ。
推しているわりには、シリアスものに未見が多いのでこの辺で消えなければならない。
近作には、ブラックな味わいのあるサスペンスもの「その男は、静かな隣人」、悪徳警官役だった「チェイス・ヴァニッシャー」がある。いずれもバッサリ斬り捨てられないものありの作品だが、後退する一方の髪型さえ魅力的と感じてしまう、クリスチャン・スレーターの熱烈ファン以外には厳しいかも？