伝説の「イージーライダー」では、トニ・ベイジルと共にヒッピーに扮してデニス・ホッパー＆ピーター・フォンダと戯れていたが、まあ、名ばかりの出演だろう。
やはり、ボブ・ラファエルソン監督の「ファイブ・イージー・ピーセス」が代表作。 男に依存して生きる無教養な女を演じたらピカいち。 あばずれにもなりきれずに、「純粋さと弱さ」を滲み出しているその姿はルックスを超えて美しい。
ゆえに「エアポート75」での、気丈にボーイング747を操縦するスチュワーデス役にはびっくり。 ワルゾー一押しの、ジョン・フリン監督の傑作アクション「組織」でも、やはり憐れな女を見事に演じている。
名優ジョージ・シーガルが気の弱いジャンキーのチンピラ役を怪演した、「生き残るヤツ」でも奔放で愛に満ちた恋人役を好演。 とても可愛らしい人だ。 それにしても都会の孤独をユーモアで包んでみせるシーガルは素晴らしい。 見る価値あり。
ヒッチコックの遺作となった「ファミリー・プロット」にも、金髪カツラに怪しい帽子の女で登場。 ヒッチ作品は「マーニー」以来となるブルース・ダーンと共に、おおいに盛り上げている。 どことなくユーモア感覚に溢れているところが、この作品の素敵なところだ。 「フレンジー」に次いでヒッチのモダーンなセンスが生きていると思うが、軽はずみにヒッチを語るわけにはいかないのでこのへんで。
なお、カレンとブルース・ダーンの組み合わせには「華麗なるギャッツビー」があり、内容はともかくとして、カレンの演技は高い評価を得ているようだ。