昨今、あまりに出すぎで軽く見られているのが残念。
「俺たちに明日はない」のクライドの兄、バック・バーロー役は衝撃的。 とても演技とは思えない野卑で荒々しい魅力は「フレンチ・コネクション」で爆発する。 「ポセイドン・アドベンチャー」で、正義派の神父役を演じて評判を落すが、前作以上のデキとも言える「フレンチ・コネクション２」で巻き返す。
数多いアクションものの中では、勢揃いしたワルの中でも最もダーティな刑事を演じた「汚れた七人」、しがない探偵役だった「ナイトムーブス」、キャンディス・バーゲンを共演に、陰謀に巻き込まれる犯罪者役を演じた「ドミノ・ターゲット」、マット・ディロンの父親の元諜報部員で、次第に実力を出していく「ターゲット」、タカ派軍人の陰謀を阻止する「ザ・パッケージ 暴かれた陰謀」などが楽しめるデキだ。 いずれの作品も、安っぽさがないのは監督に恵まれているせいだろう。
デニス・ホッパーがアル中のコーチ役を演じて、ただ者ではないところを見せたバスケもの「勝利への旅立ち」ではタフな指導者役。 ハックマン的にはさほど魅力ある役ではないが、「ランブルフィッシュ」のはじけてないデニス・ホッパーが好きなら、決して見逃してはならない一編。
ワルの大物役としては、主演にケビン・コスナー、ウィル・パットンが注目の「追いつめられて」の国防長官役、イーストウッドが老いた泥棒に扮し、名優エド・ハリス、スコット・グレンと揃った「目撃」の大統領役、サム・ライミの失敗作でシャロン・ストーンが、またまたケチをつけた、「クイック＆デッド」のシェリフ役等がある。
オタクネタをひとつ。 ＴＶシリーズ「インベーダー」では、カバンにインベーダーの「タネ」を入れて輸送する役で出演していた。