「テルマ＆ルイーズ」のルイーズ（ スーザン・サランドン ）のガサツな恋人、「レザボアドッグス」のブロンド、「もう一度殺して」での、ヴァル・キルマーをしつこく追いまわす冷酷な男など、粗暴な役が多いが、この頃は安っぽいアクションに出過ぎなのが心配だ。
アレック・ボールドウィン＆キム・ベイシンガーによる「ゲッタウェイ」では、オリジナルでアル・レティエリが演じた役に挑戦したが、まだまだ力不足と見た。
Ｂ級アクション路線では、「トラブル・バウンド/復讐の銃弾」、「裏切り」、「エグゼクティブ・ターゲット」、「スピーシーズ／種の起源」、「ＬＡクロッシング」、「レッドラム/狂気の挑戦状」、「Ｌ．Ａ．クラッシュ」、「新・真昼の決闘」、「ＬＡＰＤ処刑分署」、「エクストリーマー」、「ＣＨＯＫＥチョーク」などなど。ここでは、「ＬＡＰＤ処刑分署」が案外良いデキ！ マドセンは悪徳警官役。 チャールズ・ダーニングが元警官役で貫禄を見せている。 「ＣＨＯＫＥチョーク」でも共演のデニス・ホッパーが署長役で。「スピーシーズ／種の起源」も、その辺のファンなら楽しめるはず。
その他、そこそこ評価されている作品には、ロバート・レッドフォード主演の野球もの「ナチュラル」、アレックス・コックス監督、レベッカ・デモーネイ主演の「ザ・ウィナー」、これまたデニス・ホッパーとの「フランキー・ザ・フライ」、ニック・ノルティ他ゴージャスなメンバーが揃った「狼たちの街」、アル・パチーノ、ジョンニー・デップの組み合わせによる「フェイク」などがある。 ここでは「狼たちの街」が一押しだが、マドセン目当てなら、マフィア役だった「フェイク」が良い。
最近作には、ノルマンジー上陸作戦を描いた戦争アクション「ラストフロント」での、イカれた部隊長役がある。 マドセンはガラガラ声でどなりちらし、やたら大げさに演じていた。 ちょっとヒネリが利いた展開で、中盤以降はナチの美術品を巡る駆け引きが描かれたサスペンスになっている。 戦争映画として期待しすぎなければ、それなりに楽しめる作品だ。
あとは、「キル・ビル」シリーズのビルの弟役、つまらなっかた「シン・シティ」では悪刑事役など、近年も出まくっている。