クライアントのスティーブン（Ｊ・Ｔ・ウォルシュ）と不倫関係にあった弁護士のＴ・Ｋ（バーバラ・ハーシー）は、ある日、学生時代の友人エリーと出会うのだが、エリーこそがスティーブンの妻だった。 別れを決意したＴ・Ｋは、その夜、切り刻まれたスティーブンの死体を発見することに。
ポルノ産業とつながるスティーブンの裏の顔が明らかになるにつれ二転三転！ ダークな味わいもある見せ場たっぷりのミステリーに仕上がってます。 刑事役のサム・シェパード確認のために見直した一編ですが、すっかり老け込んだシェリー・ノースを発見。
アルコール中毒を克服し、サッカーチームの監督となって、なんとかやっていたジョーは、ある日、病院で働くセーラという女性に出会い、良い関係を持てるようになるのだが・・・。 ドラッグ絡みのトラブルに巻き込まれた甥のリーアムを救うため、心ならずもドラッグの運び屋を引き受けたことが、セーラにバレ破局してしまうのだった。
イギリスのドラッグものは悲惨な話ばかりなので、見るのがイヤになるのだが、ジョーがセーラとの愛をつなぎ止めるため、ギリギリのところで踏みとどまろうとする姿は引き込むものあり！ 結局はリーアムを救えなかったジョーだが、暗いだけじゃあない結末には救いあり！ ケン・ローチ監督作品。
テキサスの片田舎のバーに居合わせた人々が、襲いくる謎のモンスターと対決するコメディ風味ありのスプラッタ・ホラー。
ショットガン片手にモンスターの襲来を告げにきたヒーロー然とした男があっさり餌食になるオープニングは、一瞬、オッと思わせるのだが、その後は、ひたすらえげつなく、チンケ！ このえげつなさを耐えるのは大変で、よっぽど止めようかと思ったくらい。 チンケさの方は、このノリが楽しめる人ならオーケーかと。 ベン・アフレックとマット・ディモンが主催する脚本コンテストから生まれた作品とのことです。
アメリカが歴史上抹殺しようとしている実話の映画化とのことですが、監督がアレックス・コックスでは、まともな歴史ものじゃあないはず！ そんな予想を裏切ることなしのケレンたっぷりな作品でしたが、そんな彼のケレンが好きになれない私にはかなり辛かった一編。
ラストのブラックなユーモアも笑えず！ 神の意志により、近隣国の文明化という名のもとに行われた侵略の先頭にたつウォーカー大佐（エド・ハリス）の姿に、現在のアメリカの姿勢をダブらせている。
原爆を積んだ米軍機ミッドナイトイーグルが、北アルプス山中に墜落。 それを目撃した元戦場カメラマン西崎（大沢たかお）は、スクープを狙う山岳部の後輩の新聞記者落合（玉木宏）と共に現場へと向かうことに。 そこには、謎の武装集団がいて、派遣された自衛隊を壊滅させていた！
コレだけ読んだら、それなりのアクションものを想像してしまいそうですが、そこは大作になればなるほどチンケに映る邦画ですからショボイのなんの！ 過去を引きずる男たちが命を賭ける姿を描いたドラマというには深みなし！ なんで、せめて雪の中の銃撃シーンぐらいは、もう少しリアリティが欲しかったのに、這いつくばって隠れていた敵の見張りが、立ち上がってから撃とうとして逆に撃たれるんですよ、まったく！
白人社会に媚びて成功している黒人を、裏切り者と呼び、黒人の魂を取り戻させるため誘拐、洗脳する秘密組織「ドロップ集団」の存在と、妹の依頼により、その集団に拘束されてしまった黒人ブルフォード（激しい競争社会である広告業界で必死に努力しているのだった）の姿を通して、アメリカにおいては、成功してもしなくても多大なリスクを背負わされる黒人達の現実が映し出されている。
ドロップ集団自体が抱える自己矛盾までも描いているのは、さすがスパイク・リー監督。 懐かしきポール・ベンジャミンがアジトとなる店のオーナー役で出演。
呑んだくれで、借金まみれ、その上、すぐに暴力をふるう父（ヴァル・キルマー）のせいで、心を閉じていくジョーは、盗みの常習犯となり、ついには少年院送りに。 ジョーは盗んだ金で父の借金を清算し、母には割れてしまったレコードを買いなおしていたのだった。
別れの日に父が優しさを見せるので、なおさらジョーが不憫！ 不憫だけどそれだけって気がしたのは、母親の描き方があまりに希薄だったのと、父親以外にはそれほど酷いヤツがいないのでジョーの行動にもちょっと疑問あり！
ジョン・レグイザモが、ジョーのバイト先の気のいい従業員を演じていい味出しているが、な、なんと彼が製作にも参加。
ペンシルバニアの田舎町でモーテルを営む母と、年の離れた姉（メアリー・スチュアート・マスターソン）と暮らす小学生ハリエットは、空想の世界に生きていて、ここでないどこかに自分の居場所があると思っている不思議少女。 そんなハリエットが出会ったのは、施設に送られる途中、車の故障で立ち寄ることになった知的障害のあるリッキー（ケビン・ベーコン）だった。周囲の誤解によって、二人とも傷ついたまま別れがやってくるのだが・・・。
運命を受け入れざるを得ないリッキーと、リッキーとの絆を心にしまい込んで生きようとするハリエットの姿が淡々と描かれています。 当然、泣かせにかかる展開かと読んでいたので、意外なクールさは救い。 苦手なハンデキャッパーものとは知らずに手を出してしまったけど、なんとか見れました。
のどかな田舎町が正体不明の霧に包まれ、外に出る者は皆、霧の中に潜む不気味な生物の餌食になってしまうのだった。 スーパーマーケットの中に取り残された人々が、狂信的なミセス・カモーディの煽動により異常な精神状態に陥る中、反カモーディ派のデヴィッドと息子のビリーと数人の仲間は、かすかな希望を抱いて外へ出ることに・・・。
スティーブン・キング原作をフランク・タラボンが監督なので、なにかあるはずと期待大。 マーケット内での葛藤は、正にキング物ならではだし、謎の生物を具体化した割りには、恐怖感が持続するのも監督の手腕。 ただし、独自の解釈によるエンディングは明らかに失敗！ 監督が欲を出したため、リアリティを失い安っぽくなってしまったのは、まったく残念！
同性愛者のブルースシンガー、ジェーン（ウーピー・ゴールドバーグ）、父親が誰だかわからない子供を身ごもってしまったホリー（ドリュー・バリモア）、そしてエイズに冒されているロビン（メアリー・ルィーズ・パーカー）の３人が旅するロードムービー。
この３人の設定からしてすでに無理！ その上、ホリーが、付き合っていたヤクの売人とトラブルになり、バットで殴ったら打ち所が悪く死亡！ こんな重たい展開なのに、なぜか深刻さが伝わってこないので、見ている方もどうしていいのやら。「マグノリアの花たち」のハーバート・ロス監督なので、ただ慰めあうだけではない女の友情みたいなものを描きたかったのは解るけど、それにしてもスカッとせず！ それもこれも３人の設定がウソっぽいから！
夫ジャック（ジョン・ハード）との間に娘もでき、幸せな毎日を送っていたエイドリアン（ゴールディ・ホーン）だったが、ある日、ジャックの働く美術館で館長が自殺、そして、数日後にはジャックが事故死！ 不審に思ったエイドリアンは、ジャックの身辺を調べ始めるのだった。
ゴールディ主演のミステリーですから、厳しい見方は禁止されてますが、それにしても館長の自殺も、ジャックの事故死も、警察はまともに捜査しないんだからアラだらけ！ 当然謎解きの妙なし！ そうです、焼け死んだはずのジャックは生きているのです。
失恋したばかりのエリザベス（ノラ・ジョーンズ）は、馴染みになったカフェのオーナー、ジェレミー（ジュード・ロウ）の優しさに癒されていたのだが、元彼が新しい恋人といるのを見て、ニューヨークを出ることに。 街から街を転々とするうちに出会った人々の愛と孤独に触れ、ジェレミーの元に戻りたいと思うのだった。
全体にサラッとしていて無理やり感動ものにしようとするあざとさがないのが良いし、音楽スタイル同様、演技しすぎ感のないノラ・ジョーンズもこの作品に似合っている。 妻を愛しすぎて破滅する警官（デビッド・ストロザーン）悲し！
後頭部にバーコードを刻まれた生まれながらのヒットマン「エージェント４７」は、ロシア政治家ベリコフ射殺任務を成功させたはずだったが、情報漏れによりインターポール、連邦保安官から追われることに・・・。
人気ゲームソフトの映画化とのことですが、たしかにアクション、銃撃シーンはスピード感あり！ 人間味なし！ 血の通わない４７がベリコフの女、ニカを救い、共に暮らすうちに感情を取り戻すという展開に意味を見出すには、いかにも底が浅く付け焼刃。 まあ、こんな作品に因縁つける方が間違いなんですが。
海兵隊あがりのルアン（ミシェル・ファイファー）が教師として赴任したのは、貧しい地域から通う問題児ばかりのクラスだった。 独自のやり方で学問に興味を持たせようと悪戦苦闘する女教師の姿を描いたリアルストーリー。
熱血教師ものの類型ではあるが、ボブ・ディランの詩を引用し、生徒達の想像力を刺激するあたりは新鮮味があって良かったし、改めて「歌詞」の持つ意味の大きさも感じました。 がしかし、デミ・ムーアの「ＧＩジェーン」を見ているので、いかにも華奢に映るミシェル・ファイファーが海兵隊に９年いたという設定には無理あり！
居酒屋でバイトをしながらバンド活動に励む玲（大塚愛）は、ようやくメジャーデビューが決まりこれからという時、バンドを脱退して行方不明になっていたかつての恋人隆司に会うためニューヨークへ！ バンドを辞めて二人で暮らしたいと思うのだが・・・。
働きながら夢を追う若者達の姿を描いた青春ものですが、ありきたりで他愛なく感じたのは、ひとえに隆司の脱退の理由にリアリティを感じなかったから。 ウリとなる女性同士の友情劇にも見るべきものなし！ さすがに、大きくフューチャーされる大塚愛のライブシーンにはチカラが入っているので、彼女のファンなら納得かも？
男運のないレナータ（ホリー・ハンター）は、ようやく出会った移民のサム（リチャード・ドレイファス）と結婚するのだが、苦労して成り上がったサムは、何事にもがさつで強引なのでレナータの家族とぶつかってばかり。 しまいには、パパ（ダニー・アイエロ）から出入り禁止宣言が・・・。
典型的アメリカ中流家庭の絆を引き裂くことになる移民のサムという図式には、いろんな意味がこめられていて深みあり！ ここらは、さすがにスェーデン出身ラッセ・ハルストレムならでは。 ただし、無理やり感動ものにもっていったラストにはガッカリだ！。
ＣＧ専門のローランド・エメリッヒ監督作というだけで期待値ゼロ。 どんなに凶暴なマンモスが襲ってきても後処理による映像的違和感のせいで、踏まれることなしが見えてしまうのでまったくスリルなし！ と一方的にイチャモンつけるのも大人気ないので、内容を簡単に。 狩猟部族の若きリーダー、デレーが、「大神」といわれる権力者の奴隷として連れ去られた愛するエベレッタと仲間を救い出すまでを描いたアドベンチャー。
とことん辛口なりますが、売り物のＣＧ映像を除くと何ひとつ心に残らない幼稚な作品で、ＣＧ嫌悪派には心底辛い一編でした。
１９５６年のアメリカ。 国中が熱狂したクイズ番組「２１」の裏側で行われている醜い視聴率競争を通して、人間の良心、正義を問ういかにもロバート・レッドフォード監督らしい生真面目な作品。
無敵を誇った解答者ステンベル（ジョン・タトゥーロ）も、彼を破ったヴァン・ドーレン（レイフ・ファインズ）も自らの欲望に負け、間違いを犯すのだが、二人とも局側に操られ、翻弄された犠牲者でもあった。 あくまで局側の陰謀だとするステンベルと、自分の虚栄心を恥じ真実を告白、悔い改めるヴァン・ドーレンの立場が、正反対になるラストシーンに、アメリカ的正義感が浮き彫りになっている。
旅行中の婚約者チャーリー（ティモシー・ハットン）から、「新しい恋人ができたので婚約を解消してくれ」と言われたケイト（メグ・ライアン）は、チャーリーを取り戻すためにフランスへ！ ところが、飛行機で知り合ったリュック（ケビン・クライン）に利用され、密輸の片棒担がされることに・・・。
ワイン畑を買うために危険を冒すリュックと、ティスティングで見事に言い当てたケイトは次第に惹かれあう、という予想通りの展開ですが、ドタバタあり、人生模様あり、そして最後はちょっとだけホロリ！と甘っちょろいだけじゃなかったのでメグ・ライアンファンなら納得でしょう。 そうじゃない私はちょっと。 チャーリー役が安い分、刑事役のジャン・レノが粋な計らいを見せてます。
想いを残して死んだ者の霊が見えるという特殊能力を持つ監察医マコト（東山紀之）は、半年前に交通事故でこの世を去った妻、絵梨の霊と共に暮らしていた。 ある事をきっかけに、絵梨の霊が伝えたい真実を調べることになり、絵梨の隠されていた日常が明らかになっていくのだった。
特殊能力を持つがゆえに苦しむマコトとその妻の悲しい愛の物語ですが、主演がヒガシなので上品過ぎたのが残念！ もっともっとミステリータッチで押し通して欲しかった気がしました。 こんな能力を持つ主人公なら、ふくらませたと思うので
カッコ良くなって、女の子にモテまくることを夢みる沖縄の高校生、透（市原隼人）とその仲間のジタバタな青春もの。
ウソの経歴を書き、ろくな練習もせず出演したライブの失敗による落ち込みや、そのライブに招待した年上の女性との別れから立ち直るまでをコメディタッチでさばさばと描いてます。 ラッパーとして生きの良さを見せるラストのパーティシーンは、カラッとしていて若い人にアッピールするのも納得ですが、個人的には、透が憧れる年上の女性ナギサを演じた伊藤歩？にまったく魅力なく興ざめ！それを責める気にもならないほど他愛もない作品なんだけど。
内容をいっさい公表せず、ともかく最先端の恐怖と衝撃を与える作品との売り込みでしたが、予想通りのハッタリでした。
これから見る人のために、ストーリーは伏せますが、手持ちカメラで撮っているという設定のためか、画面揺れがひどくて凝視すると気分が悪くなります。 いまどき、素人だって手ぶれしないらしいじゃないですか？ これで臨場感を出したつもりならザケンナって感じだし、そもそもカメラを持つ人の一人称で押し通すにはムリがあり過ぎ！ このチンケさはラズベリー行き！
１９８０年、ギャング同士の抗争が激化するニューヨーク。 兄フランシス（エドワード・バーンズ）を救うため敵対するギャングを射殺したショーン（イライジャ・ウッド）もまた命を落としたハズだったが・・・。 それから３年後、ショーンが街に戻ったとの噂が流れ、かつて、ショーンに兄弟を殺されたギャング達が復讐に動きだすのだった。
兄への憧れから銃を手にしたショーンと、父を手伝い悪の世界に生きたことを悔いる兄との葛藤が描かれた作品なので、派手なギャングものを期待するとがっかりかも？ イライジャが幼く映りすぎてリアリティに欠けたのも残念。 エドワード・バーンズが監督も兼ねてます。
小学生の頃に同級生の赤井トールに受けたイジメの復讐を果たすため、トールと同じアパートに移り住んだ村崎十三（小栗旬）だったが、彼の中に潜む凶暴なる別人格１３号が巨大化、誰彼かまわず殺しだし押さえが利かなくなるのだった。
暴走族上がりの赤井トール（新井浩文）のワルっぷりも凄いけど、そのトールもビビる１３号が強烈！ グロいシーンが多くて閉口したが、何とも言えない恐怖感が伝わってきてインパクトあり！ ともかくコワーイ作品でした。 トールの妻役のパフィ吉村由美のヤンキーぶりはさすが本物！ １３号役は中村獅童。
邦題がまずいのでエロティック・サスペンスかと誤解されそうですが、しっかりした脚本にささえられたなかなかのスリラーです。 それもそのはず監督は若き日のカーティス・ハンソン。 不倫関係にあるシルヴィア（イザベル・ユペール）が、窓越しに女性を暴行する男の顔を目撃！ 関係がバレるのを恐れたラリー（スティーブ・グッデンバーグ）が代わりに目撃者として通報するのだが・・・。
現場を見ていなかったラリーは、裁判でボロを出し容疑者は釈放！ 警察はつじつまの合わないラリーを疑いだすし、シルヴィアの存在に気づいた犯人は口封じに迫るのだった。
腕利き女性記者ヒルディは元夫で編集長のウォルター（ケーリー・グラント）の元へ、再婚し街を出ることを伝えに行くのだが、未練たっぷりのウォルターは、あれやこれやの妨害工作に出るのだった。 ビルディをおだてて無実を主張する死刑囚のインタビューを任せると、なんとその死刑囚が脱獄、記者室に逃げ込んできたから、さあ大変！
テンポの良いやりとりが楽しめるコメディですが、死刑執行を政治的に利用しようとするお偉いさんや、記事のためなら血も涙もないメディアへの皮肉もチクチク！ 何度か映画化されている「フロントページ」のハワード・ホークス版ですが、個人的には後に撮られたビリー・ワイルダー版よりずっと楽しめました。
運命の人と思った恋人アントンに裏切られたマギー（メグ・ライアン）は、復讐を誓い、偵察のため彼が新しい恋人リンダと暮らすアパートの向かいの廃墟ビルに忍び込むと、そこにはリンダにふられたサム（マシュー・フレデリック）がいて、リンダを取り戻すべく二人の様子を探っていた。
パッケージではキュートでおしゃれと謳われてますが、リンダの仕打ちがあまりにサディスティックでロマンティックとは程遠いし、だからといってアントンにも同情の余地なしの展開なので、ラブコメ女王メグ・ライアンものとしては無視されているのも納得！ 再会したサムとリンダの関係もピンとこないし、サムとアントンの友情めいた関係も凝り過ぎたせいか消化不良、と残念なとこだらけでした。
子供と動物にはどんな名優もかないません。 その両方が主演ですから反則なんですが、さりげなく戦争の影を引きずる人々の姿を映し出していたのでなんとか許せました。
１９４０年代ミシシッピーの小さな町が舞台。 誕生日に招待する友達もいない孤独な少年ウィリーが、母親がプレゼントしてくれた子犬のスキップとの出会いによって明るさを取り戻していくのだが、ある日、ささいな事件によってウィリーとスキップは・・・。
対テロ戦争極秘作戦を決行した野心家の上院議員アーヴィング（トム・クルーズ）と彼の行動にキナ臭さを感じ取るジャーナリストのジャニーン（メリル・ストリープ）の会話、心ならずもその作戦に教え子を送り込むことになってしまい思い悩む教授マレー（ロバート・レッドフォード）、そして戦場に残されたその教え子達の姿を断片的に描いた社会派作品。
マレー教授と生徒達のディベートシーンはちょとした見せ場だが、戦闘シーンに重きを置いてないのでパンチ力不足は否めず。 いつもながら全てにヌルいレッドフォード監督作品なので、３大スター夢の共演という謳い文句も、私の中では虚しいだけ。
１９６８年ニューヨーク。 ボスの死後、現地から直接ヤクを仕入れることによって、巨大な富を得、闇の権力者となったフランク（デンゼル・ワシントン）と、その正義感ゆえに署内で孤立する刑事リッチー（ラッセル・クロウ）をリーダーとして新設された特別麻薬捜査班と、フランクからは賄賂を取り、リッチー達の捜査を妨害する汚職刑事達との三つ巴の抗争を描いたハードアクション！
「フレンチコネクション」へのオマージュと取れるシーンもあり、１６０分が長く感じないほど緊張感溢れるデキ！ 惜しむらくは、絶対にゴミ溜めに沈むことの無いデンゼル主演ゆえにか、ラストが甘く、強烈なニヒリズムを叩きつけた「フレンチコネクション」には遠く及ばず！