突然、クビを言い渡されたジャック（マイケル・キートン）の代わりに妻のキャロライン（テリー・ガー）が就職。キャロラインが出張続きのせいで、３人の子供の世話をすることになってしまった主夫ジャックの奮闘ぶりを描いたホームコメディ。
ボス（マーティン・マル＝ミュージシャンとしても有名）に迫られるキャロライン、主婦仲間といい関係になりそうなジャックの姿をユーモアたっぷりに描いてますが、オチは当然ハッピー！ ジャックと子供たちの関係も楽しいが、なにより、一介の主婦というにはあまりに美しいテリー・ガーが魅力的！
１８８２年のニューメキシコを舞台にしたロバート・B・パーカー原作、エド・ハリス監督、主演によるウエスタン。
街を牛耳ろうとするアウトロー、ブラッグ（ジェレミー・アイアンズ）が保安官を射殺！新しく雇われた凄腕の保安官ヴァージル・コール（ハリス）と相棒のエヴェレット・ヒッチ（ヴィゴ・モーテンセン）に逮捕され、死刑判決を受けるのだが、輸送途中にコールの女フレンチ（レニー・ゼルウィンガー＝ピアノが弾ける上品な未亡人と思わせて、男なしには生きていけない尻がるオンナで、武骨なコールを惑わせるのだった）を人質にして逃亡に成功するのだった！
コールのことを思い、ブラッグに決闘を挑むヒッチの姿には、古き良き王道ウエスタンの香りあり！ 二人の友情を鮮やかにするために、フレンチを登場させるあたりが、B・パーカー流なのか？派手な撃ち合いもなく淡々とした展開ながら、エド・ハリスがヴィゴのために用意した作品と言ってもいいくらいに、ヴィゴ・モーが渋い味わいを見せてくれます。
ワールドカップドイツ大会を迎えた日に、ロンドンの銀行を襲撃した男達の姿を痛快タッチで描いたスリル満点のサスペンス。
その意表を突く作戦は書けませんが、例によって仲間割れ寸前になりながらも、負傷した仲間を見捨てることなく仕事を全うするリーダー、ノーマンと、そのノーマンの危機を救おうとする相棒テリーの関係はサラリとした中にも沁みるものあり！ ほとんど無名スターによる英国作品ですが、侮ることなかれ！ かなりのデキ！見なくちゃあ損だよー！
共に麻薬組織を追っていた同僚や、麻薬中毒から逃れようと頼ってきた女を殺された刑事マルク（フランコ・ガスパリ）が、怒りに震え、組織のボス、ベンシ（リー・J・コブ）を追うというイタリアン・ポリスアクション。
「ダーティハリー」の影響ありありの小気味良いハードアクションで、バックの音楽もタイトで雰囲気満点！ 久々に「ツボ」にはまったB級アクションで、隠れ名作にひっそりランクイン！ トップから圧力を受けるマルクが、射撃練習場で知り合った鑑識課の若者を相棒に、強引に捜査を進める姿は、まさしくダーティマルク！
舞台はロンドン。 助産婦アンナ（ナオミ・ワッツ）が働く病院に運び込まれた１０代の少女が、女の子を産んですぐに息を引き取ってしまう。少女の残した日記に綴られていたのは、裏社会にはびこるロシアンマフィアの残虐な仕打ちだった。
マフィアのボスに接近したアンナを助けるのが、ボスの息子キリル（ヴァンサン・カッセル＝いかにもデキの悪い後継ぎを演じて印象を残す）の下っ端運転手ニコライ（ヴィゴ・モーテンセン）で、そのニコライの野望（当然裏あり）を描いたヴァイオレンスものです。 監督がデビッド・クローネンバーグなので随所にエグいシーンありで、罠にはまったニコライが、サウナで襲われるシーンの素っ裸アクションはかなりの生々しさ！ そんなエグさが苦手なので目を伏せましたが、クローネンバーグのファンにはそれでも物足りないのかも？ 地味に映るナオミ・ワッツ、ニヒルなヴィゴ、ココロの弱さを見せるカッセル、冷酷さを秘めるボス役のアーミン・ミューラー・スタールと役者が揃ってるだけに、脚本の弱さが残念！ この監督には期待してないので、裏切られたって気はしないけどさ。
マフィアの資金を盗んだ男レオフォンテ（ジャン・カルロ・ジャンニーニ）が、１１年の刑を終え釈放。金を取り戻そうとするマフィアが、レオフォンテの娘に重傷を負わせた上、その子供を誘拐し、警察の保護下にあるレオフォンテとの交換を迫るのだった！
レオフォンテの娘や孫に対する思い、レオフォンテを保護する刑事達の絆、マフィアの非情な掟などが詰め込まれたハイテンポなハードアクションで退屈することなし！ ただし、強引に９５分にまとめあげたせいか脚本的なアナもあり、心理面での深みが出せなかったのが残念！ 残念だけど、嫌いじゃないよー！ イタリア、フランスのアクションもの油断ならず！
妻アンナを人質に取られた副看守長ピート（オリバー・リード）が、財界の大物を殺した囚人ミロ（ファビオ・テスティ）の脱獄に手を貸したために、全てを失ってしまうという冷酷非情なイタリアンサスペンス。
ミロの無実を知ったビートが、ミロと手を組んでアンナを助け出そうとするあたりは、バディムービー的な魅力が溢れていて見せるものあり！ いかにもイタリア産らしいハッタリや哀愁もたっぷりですが、暗黒街のボスに操られ、全てを失うオリバー・リードは哀れ！
「狼の挽歌」をキメたセルジオ・ソリーマ、またしても傑作！ スコアは、やはり、エンリコ・モリコーネでした。
雪山での交通事故がきっかけで結婚した二人、妻を失って８カ月の大学助教授アダム（ジョージ・シーガル）と、夫と別れたばかりのイギリス人トリシア（グレンダ・ジャクソン）のほろ苦な新婚生活を描いたコメディタッチの人生ドラマ。
コメディタッチとは書いたものの、それはシーガルが発揮するユーモラスなところだけで、グレンダ・ジャクソンの気の強さにはかき消されてしまうかも？ アメリカに移り住み孤立を感じるトリシアと、無二の親友との出世争いに疲れるアダムとのすれ違いを描いて、案外深みあり！ 運転手役を演じたポール・ソルヴィーノ（ミラのパパ）が良い味だしてます。
なお、１９７３年には、同じシーガル＆グレンダ（この作品以上に辛辣さ発揮！）のコンビで撮られた「ウィークエンド・ラブ」という激辛コメディもあり！ ジョージ・シーガルコーナー参照。
離婚寸前だった夫が死体となって発見されて以来、レジー（オードリー・ヘプバーン）の周りには怪しい男達が現れ、預かった物を出せと脅かすのだった。
今さらの一編ですが、年の瀬迫るこの時期にはラブコメやロマンティックなのが見たくなりまして。 ロマンティックとは言ったものの、殺され方は残酷で迫力あり！ そこらの融合は見事！ 列車から突き落とされるシーンが一転、洒落たオープニングにつながるのも素敵！ レジーが怪しい男ダイル（ケーリー・グラント）を尾行途中に、ばれないようにと見ず知らずのカフェの客相手に「ツンデレ」するところも楽しい。
怪しい男達にはジェイムズ・コバーン、ジョージ・ケネディ、そしてCIAを名乗るのがウォルター・マッソウと豪華！
NATOが開発した、あらゆる金属を侵食し粉々にする化学物質ナノマイトを強奪して、世界征服を企む悪の組織「コブラ」と、史上最強の国際機密部隊「G.I.ジョー」が対決する、という全面CG駆使によるジェットコースターアクション。
G.I.ジョーと、コブラに加担する悪党共の間に根深い因縁があるのが売りですが、とってつけた上っ面だけのもので人間を描くには至らず！ 結局はCG技術のひけらかしに終わってますが、「人間を描く」なんてメンドーくさいこと抜きに、派手でテンポの良いアクションを楽しむ分には十分！ 会話にユーモア感覚があったのは救い。
子供時代に日本で修業したストームシャドー役で、大丈夫なのかイ・ビョンホン（コブラ側）、G.I.ジョーを率いる将軍役にデニス・クエイド。
コカイン中毒に苦しむホームズ（ニコール・ウィリアムソン）が、友人ワトソン（ロバート・デュヴォル）の計らいでウィーンへ出向き、精神分析の創始者ジグムント・フロイド（アラン・アーキン）の治療を受けるというホームズもののパロディ。
禁断症状に苦しみながらも、同じく中毒に苦しむ聡明な美女ミス・デブロー（バネッサ・レッドグレーブ）の誘拐事件を解決するというストーリーですが、ホームズとフロイドの分析合戦はもとより、列車でのチャンバラアクションもスリル満点！ 深刻な展開ながらも、どこか愉快さがあるのはデュヴォル、アーキンに負うのですが、いかにも神経質そうなウィリアムソンもハマり！ シャーロッキアンならずとも見のがす手はなしの痛快作です。
ホームズのトラウマとなるモリアーティ（ローレンス・オリビエ）との関係も明らかに・・・。
雪と氷に閉ざされ、ただ滅亡を待つだけの近未来世界。 何も知らずに「シティ」を目ざすエセックス（ポール・ニューマン）と身重の妻ヴィヴィア（ブリジット・フォッセイ）を待ちうけていたのは、生きていることを実感するための殺人ゲーム「クインテット」が行われている退廃社会だった。
ゲームに巻き込まれ命を落としたヴィヴィアの復讐のため、自らもゲームの駒となり勝ち残ったエセックスの虚しさを描いた作品ですが、そこは、監督がマイ天敵ロバート・アルトマン！ サスペンスでありながら理屈っぽいのなんのって、かったる過ぎて睡魔にヤラれた人もいたのでは？ スリルを求めて殺し合う人々を描いているのに、肝心のスリルがまったく伝わってこないんですから。 それでも、退屈を乗り越えた人には、少なからず残るものありでしょうか？ なにしろ良くも悪くもアルトマン作品ですからね。
ゲームをジャッジするグリゴール役でフェルナンド・レイ。
夫ロイ（ウディ・ハレルソン）と共にシベリア横断鉄道でモスクワへの旅に出たジェシー（エミリー・モティマー）は、途中で列車に乗り遅れたロイを待つ間、車内で知り合った男カルロスと古びた教会を見に行くのだが、カルロスが関係を迫って来て・・・。
カルロスが「ラバ」と呼ばれる麻薬の運び屋で、組織の金を奪って逃走中だったためにトラブルに巻き込まれるのだが、なぜ、ジェシーが、いかにも怪しいカルロスにチャラチャラとついて行ったのか？ それが何よりもミステリー！ いちおう、生真面目過ぎる夫への不満、危険な男に惹かれる女ゴコロと理由づけはしてますが、どう見たって説得力に欠けるでしょう！ そのため、せっかくのミステリアスな展開にもケチがついてしまいましたよ！
けっこう見せ場が多い作品だけに残念！ ロシア側の麻薬捜査官役でベン・キングズレー。
組織に通じるタクシー会社のドライバー、レベッカ・ライアン（クレア・グース）は潜入捜査官。潜入から３年、組織の信用も得ていたが、刑務所帰りの女ボス、マーラは、レベッカに疑いの目を向けるのだった。 そんな時、レベッカの一人娘が銃殺される事件が起きて・・・。
愛する娘を殺され、生きる意味を失ったレベッカが、女ボスの行方を追う姿を、いっさいの甘っちょろさを排して描ききった作品で、そのニヒルでハードなタッチには、B級アクションとして葬るに惜しいものあり！ 残忍な悪女マーラ、復讐鬼となったレベッカ、レベッカを追う女刑事アビーのそれぞれが、弱みを見せず戦い抜く姿にはある種の感動がありました。
熱血教師の川藤幸一（佐藤隆太）が、不良生徒たちと共に甲子園を目指すという汗と涙の青春スポ根もの。
正直、感動の押し売りに呆れはてた一編です。 川藤役の佐藤が声張り上げるたびに、背筋に悪寒が走ってなりませんでした。 なにより、負傷したキャッチャーを代えるシーンでのキャプテン御子柴（小出恵介）のセリフは、野球ルールの常識すら解ってないと思えるほど辻褄があってなくて、もはや我慢の限界！ これが興行成績ではトップクラスの作品なんだから、邦画ブームってのも底が知れてますって。 とやたら冷笑的なオレ！
舞台は１９５４年のアラスカあたり。 戦争帰りのパイロット、チャーリー（バリー・ペッパー）が、病気で苦しむイヌイットの少女を病院に運ぶ途中、アラスカ荒野に墜落！ 救助隊にも見捨てられた二人が、互いに助け合いながら、ひたすら歩き続けるというサバイバルもの。
少女の知恵で何度も危機を脱出するのだが、次第に少女の容態が悪化して・・・。 おおっと、ここまでしか書けませんが、監督チャールズ・マーティン・スミスへの義理と、好漢ペッパーへのちょっとした期待で食いついたものの、汚れなき少女への無慈悲さは神を恨みたくなるほど。 イヌイットに伝わる深いいファンタジーとでも捉えなければ、少女があまりに哀れ過ぎますよ。
作品の質がどうこうではないけれど、忘れられない一編になりそうです。
失業者が溢れ、レベルを名乗るギャング達が支配する街インディアナ州ゲイリー。 ストリートバスケでレベルをカモった青年ケニーが撃ち殺され、犯人の車を警察に伝えたマーヴィンも半殺しの目に。 街に舞い戻ったレベルの創始者である、マーヴィンの息子ジョン（フレッド・ウィリアムソン）とケニーの父ゲイリー（ジム・ブラウン）は、かつての仲間（ロン・オニール、パム・グリア）や街の住民達と共にレベルと対決するのだった。
このメンツを見て、見過ごすようでは、ブラックシネマいっさい語れず！ と言いきってもいいほどの豪華さですが、いかんせん老いてました。 若いギャング達の荒っぽさ、残忍さに比して、ウィリアムソンもブラウンも動きが緩慢！ せっかくの派手な展開もリアリティ欠如で残念！
少々マンガチックでも、ハッタリの利いた娯楽アクションを目指せば良かったかも。 もったいないなあ
ロスの住宅街レイクビュー・テラスに越してきた夫婦（白人クリスと黒人リサのカップルというのがポイント）が、LA市警の黒人警官エイブル（サミュエル・L・ジャクソン）の執拗な嫌がらせを受けるというサスペンス。
逆差別主義者エイブルには、白人と結婚する黒人というのが許せなかったってことなのか？ それとも、妻を無謀な交通事故で失ったトラウマから、ささいなルール破りをしたクリスを逆恨みしたのか？ いずれにしても、いまいちピンとくるものがないサスペンスで、サミュエルの押し出しの強さが、ひときわうっとおしく感じた一編。
舞台はアイルランドのイニシュダラ島。母親カレンの病死で独りぼっちになったチャドは、遺骨を故郷の土に戻すため、唯一の親戚である伯父のトニーの元を訪ねるのだが、そこで初めて、母が島を出なければならなくなった理由を知るのだった。
カレンと恋人のブレイディ（ピアース・ブロスナン）の仲を引き裂いた厳格で愛の無い男トニーが、チャドとの出会いによって、ようやく自分の愚かさを知るというヒューマンドラマですが、チャドのキャラ設定がドレッドが似合う黒人ハーフということもあり、やたらと泣かせにかからず、さっぱり味だったのには好感！ 親子愛、家族愛、人間愛など深みのあるテーマを、くどくど描かず１０５分にまとめたセンスも評価！
そこらの、ひねくれ評価なんか無視して、牧歌的なアイルランド風景を味わうだけでも十分かも？
ロスで貸倉庫業を営むジョナサン（ドナルド・サザーランド）は、経理一切を妻のペニー（ロリータ・ダヴィドヴィッチ）に任せきりで、女遊びやダンスに夢中。 ジョナサンが倉庫の二階で浮気中、そのもの音を聞いたペニーが発作を起こして死去！ その日以来、ジョナサンの前には死んだペニーが亡霊となって現れるのだった。
うたい文句では、ペニーが死んでイギリスから戻った息子（ブレンダン・フレーダー）とメロディという娘のロマンスとされてますが、実際には、失くして初めて大事な存在だったことに気づき、亡霊相手に再び愛を取り戻そうとするジョナサンを描いたファンタジー。 メロディの母親役でサリー・ケラーマン出演だったので食いついたものの、ファンタジーものに有りがちな内容の薄さ、展開の無さに、正直、退屈を感じました。 「バグダット・カフェ」のパーシー・アドロン監督作品。
国際犯罪組織「カオス」に全エージェントの情報を握られてしまったため、顔を知られていない分析官スマート（スティーブ・メレル）がエージェント８６に昇格！ 整形したばかりのエージェント９９（アン・ハサウェイ）とのコンビで「カオス」に立ち向かうのだった。
６０年代にヒットしたTVシリーズ「それ行けスマート」のリメーク。 オリジナルも見た記憶ありですが、「ナポレオンソロ」ほど魅力的じゃあなかったってことは、あの頃から、どこか「笑いのツボ」の違いについていけなかったからかも？ そんな「笑いのツボ違い」は未だに埋めることができず！ コメディとしては、ほとんど楽しめなかったってのが本音です。 ただし、アクションシーンは迫力ありだし、アン・ハサウェイは美しいし、チーフ役にアラン・アーキンだし、エージェントの一人にビル・マーレーだし、そそるものありです。
ベトナムで命を救ってくれた戦友マイケル（スティーブ・ジェイムス）が、街のチンピラに襲われ半身不随に。復讐を誓ったジョン（ロバート・ギンティ）はチンピラどもを片づけたあとも、エクスタミネーターを名乗り、野放しになっている犯罪者たちを次々と処刑するのだった。
ベトナムでの首切りシーンから、火炎放射器や肉挽き機を使った処刑シーンまでハードな模写が話題になった作品ですが、今となっては、ほとんど子供だまし！ それでも、ニューヨークの裏町に巣食う犯罪者たちを、暗いタッチで描きだしていて、単なるB級ものとして切り捨てるには惜しいものあり！ エクスタミネーターを追う、やはりベトナム還りの刑事ダルトン（クリストファー・ジョージ）の存在も、この愛すべきBムービーに格調らしきものを持たせています。
監督ジェイムズ・グリッケンハウス、B級アクション一筋のギンティにとっては、唯一の大ヒット作！
TVキャスターのタナー（ルトガー・ハウワー）は、CIA職員ファセット（ジョン・ハート）から週末を共に過ごすことになっている友人たち（クレイグ・T・ネルソン、クリス・サランドン、デニス・ホッパー）が、KGBに通じている証拠を見せられ、彼らの盗撮、盗聴を手伝うはめになるのだが・・・。
ハマった時には強烈なパワーを発揮するが、凡作も多かったサム・ペキンパーの遺作。 さすがにヴァイオレンス派の巨匠！ アクションシーンにはキレありだが、心理サスペンス的な部分や、ファセットの行動には説明不足な気がして残念！ それでも、タナーの妻アリ（青い瞳のメグ・フォスター）の活躍は痛快だし、CIA長官にバート・ランカスター、デニス・ホッパーの妻バージニア役にヘレン・シェイバーと豪華なので見のがすてはなし！ というか、見てなきゃあ、巨匠に失礼でしょう。
夫の失業で窮地に陥ったブリジット（ダイアン・キートン）が、ようやくありついた仕事は、連邦準備銀行の清掃係。 古くなった紙幣がシュレッダーにかけられるのを見たブリジットは、カートで札を運ぶ係のジャッキー（ケイティ・ホームズ）、シュレッダー係のニーナを仲間に、現金を盗み出す計画をたてるのだが・・・。
警戒厳重ゆえに、逆に疑われることなく計画は成功するのだが、調子に乗って何度も何度も盗みを繰り返す姿に爽快さは感じられず！ たかがコメディとはいえ、個人的には人間の持つ欲望の果てしなさにちょっと暗くなりました。 オチはハッピーなので考え過ぎなんでしょうが、正直、笑い飛ばせなかったです。
クルーズ夫人となったケイティのキュートさは救い。
メキシコシティの銀行から、まんまと１２００万ドルを盗み出した四人組（レオ、サンチェス、モニカ、レセリオ）が、マネーロンダリングのためにブエノスアイレスへ。 ところが、交渉中に何者かの襲撃に遭い、金を奪われてしまうことに。 怒り狂った交渉相手のボスに、金を取り戻すことを約束するのだが・・・。
脚本的には荒っぽくて、穴だらけですが、いろいろと欲張って詰め込んだ割に９５分！ テンポ良くまとめあげているので、それなりに楽しめたメキシコ製アクションです。 交渉相手のボスに捕まったリーダー格のレオが、いともあっさりバラされるのにはビックリ！ ここらの展開には引き込むものアリ！